【マルウェア事件簿】:惑わす裏広告サイト3

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年末、人通りの多い駅前で、突然しやがみ、大声を上げ泣き出す少年。
人垣ができたところで、男が「坊やどうした?」としつこく聞くが
少年はさらに泣きじゃくり、ようやく頃合いを見て、最初に声をかけた
親切そうな中年男が、事情を少年に尋ねる。

集団就職で上京し、昨日まで万年筆工場に勤めていたが倒産して、
 帰郷する切符賃がない」
「退職金代わりに現物支給で、万年筆があるけれど誰も買ってくれない」
と少年が鼻をすすりながら語りだす。

「この寒空に可愛そうに、どれみせてごらん」と声をかけた男が、
その万年筆を、なめるように見ていたが、感嘆の声を上げ、メーカー名
を口にし、一流メーカーだ、金ペンだ、そうか倒産したのは下請け工場
なんだな、これはデパートで買えば×万円以上の代物だぞ、これ1本で
一生使えると言う。
 
いくらあれば故郷へ帰れるのか聞いて、半値の価格を少年から聞き出すと、
親切そうな中年男は、俺は子供がふたりいるから、自分の分と併せて3本
買うぞ、と現金を少年に握らせる。

礼を言いながら、お釣りがないと、ひときわ大声で少年は泣きじゃくる。

まだまだ切符代には足りないし、年越しには餅代だってほしい。
母親ひとりの母子家庭、しかも寝たきりで病気。
早く医者に診せないと。
幼い妹や弟たちに土産のひとつも買ってやりたいよな、と中年男が
声を詰まらせる。

すまんな今持ち合わせがないんだ、どうだろうと残りの万年筆数十本を
両手にしながら、中年男が眼を真っ赤にして、周りの皆に見せる。

俺は半額だったが、もう少し割り引いてもいいよなと少年に聞いて、
さらに安くなって、今度は「私も買ってあげるよ」と中年の主婦が声を
出すと、堰をきったようにわれ先に買いもとめる行列が出来た。

泣き売(なきばい) と呼ばれる少年と、サクラ(仕込み)は中年男と主婦
の2名。実はバッタもんの万年筆を売り歩く家族のお話。
昔の裏広告は一種の芸でした。

今は以下のような評価サイトです。
名前の知られているソフトウェアと、バッタもんのソフトウェアが混在し
ています。
<a href="http://anti-spyware-review.toptenreviews.com/">
<b>Anti-Spyware Software Review 2009 - TopTenREVIEWS
</b></a>